ホーム健康(書籍『メディカル・ミディアムMedical Medium』から)甲状腺機能低下症、線維筋痛症、自己免疫疾患

(書籍『メディカル・ミディアムMedical Medium』から)甲状腺機能低下症、線維筋痛症、自己免疫疾患

健康法・食事法はいろいろありすぎる

コーヒーにココナッツを入れたり、糖質オフでケトン体を使ったり、高タンパク・高脂質など健康法・食事法もいろいろな方法があります。ある健康雑誌ではいろんな医師がおすすめする健康法がそれぞれ対立していて、どれを信じていいのかわからなったりします。ビジネス書で「会議はやるな」「超役立つ会議」といった本が並んでいる感じです。

Medical Medium メディカル・ミディアム

今回は健康本『Medical Medium』を取り上げます。米国のニューヨーク・タイムズベストセラーになった本です。

著者はAnthony Williamsで、スピリットの声を聞ける方だそうです。彼は子供の頃に病気の治療法を教えるスピリットの声を聞けるようになったとのこと。

スピリットを聞ける能力については、バチカン公認のエクソシストという職業もあるそうなので、欧米では馴染みがあるのかもしれません。しかし、日本だと霊能者は胡散臭いイメージを持つ人もいるように、Amazon.comのレビューでは否定も見られます。

本書の大きな特徴としては、多くの人々が苦しみ、原因がわからない疾患を解説しているところです。それらの疾患を治すのに紹介される食物は特に目新しいわけではありません。(ホールフードの)フルーツ+野菜+ハーブ+サプリです。日本では馴染みがない食べ物も多いですが、近年注目されているスーパーフード系もあります。

本書には洋書の医学書によくある免責事項も記載されています(著者は医学的助言または診断や治療の形でテクニックを処方していない。直接・間接的な結果に対し責任を持たない。本書の提案を適用する際は自分の医療者などに相談すること)。

この記事も本の内容を紹介しますが、紹介する情報を用いる際は自己責任でお願いします。

エプスタイン・バーウイルスによる疾患

著者はたくさんのページを割いて、ヘルペスウイルス科に属するウイルス「エプスタイン・バーウイルス(EBV)」が様々な病気に関与しているとしています。

このウイルスには60種類以上があり、凶暴性や性質はそれぞれ異なります。感染には、4つのステージがあるそうです。

ステージ1

ステージ1では血中にいて複製していき、機を伺います。 

ステージ2

伝染性単核球症はステージ2にあたります。レンサ球菌もこのウイルスと仲が良く、鼻腔や膀胱に感染します。

ステージ3

ステージ3では肝臓、脾臓などの臓器に感染し、神経毒素を出します。この毒素に免疫系が反応し、炎症が引き起こされます。C型肝炎も主な原因はエプスタイン・バーウイルスだそうです。

狼瘡:エプスタイン・バーウイルスの毒素に身体が反応している。 甲状腺機能低下症、橋本甲状腺炎などの甲状腺疾患:95%の症例でエプスタイン・バーウイルスが原因。他の原因として放射線。このウイルスの種類によっては甲状腺癌を引き起こす。

ステージ4

エプスタイン・バーウイルスは中枢神経系を狙う。神経への炎症で筋肉痛、関節痛、腰痛、手足のしびれ、片頭痛、めまい、飛蚊症、不眠を引き起こす。 慢性疾患として原因不明とされる疾患にも関わります。

  • 慢性疲労症候群
  • 線維筋痛症
  • 耳鳴り
  • めまい、メニエール症候群

他にも胸痛、食道けいれん、喘息は迷走神経のウイルスによる炎症が原因となる場合があるそうです。心臓の動悸もエプスタイン・バーウイルスの死骸と毒素が引き起こす場合も。
感染経路はさまざまです。母から子、血液感染、セックス、キスなどの接触感染など、簡単に感染するそうです。

ヒーリングフード

EBVを取り除くフルーツと野菜のセクションでリストを挙げています。下記にそのリストを挙げます(また、各疾患に特に効くフルーツや野菜が別に紹介されています)。よく挙げられるのがワイルドブルーベリー(メイン州産が最高らしい)です。

ワイルドブルーベリー、セロリ、スプラウト、アスパラガス、ホウレンソウ、コリアンダー、パセリ、ココナッツオイル、ニンニク、ショウガ、ラズベリー、レタス、パパイヤ、アプリコット、ザクロ、グレープフルーツ、ケール、サツマイモ、キュウリ、フェンネル

また、ハーブとサプリとして:セロリジュース、キャッツクロー、カンゾウの根、亜鉛、ビタミンB12(メチルコバラミンとアデノシルコバラミン)、レモンバーム、セレン、5-メチルテトラヒドロ葉酸、レッド・マリーン・アルガエ、スピルリナ、エスターC、L-リジン、ネトルリーフ、エルダーベリー、モノラウリン、スターアニス、クルクミン。

自己免疫疾患について

著者は再三、身体は自身を攻撃しないと記述しています。多発性硬化症についてもEBVが原因ウイルスであり、免疫抑制薬は逆効果になるとしています。関節リウマチについても、関節や神経にいるEBVに対する免疫反応だそうです。

多発性硬化症を治す

上記のエプスタイン・バーウイルス対策の食事に加えて、EPA・DHA(植物ベース)、L-グルタミン酸、ヤマブシタケ、アルファリポ酸、モノラウリン、クルクミン、大麦若葉

関節リウマチを治す

上記のエプスタイン・バーウイルス対策の食事に加えて、クルクミン、ネトルリーフ、ウコン、N-アセチル・システイン、メチルサルフォニルメセン

また、痛む部位を1日30分冷やして治癒を速め、炎症を減らし、1日10分温めることで筋肉をゆるめる。 

 まとめ

SNS上ではMedical Mediumの治療法(セロリジュースなど)を用いて、自分の病気や不調を治した報告がたくさんあります。シルベスター・スタローンなど海外芸能人にもファンは大勢います。

現代医学はエビデンス主義で、100%治ると言い切ることはできません。ここに現代医療と人間の特性の一致がしにくい理由があるかもしれません。人間の脳は確実性に惹かれやすく、強い自信で断言される人に弱いです。病気で困っている人でしたらなおさらです。もし上記の情報に揺らいだら、現時点で仮説の1つと思うくらいでいいのかもしれません。


Medical Medium公式 http://www.medicalmedium.com/

KAMUYAI編集部http://kamuyai.com
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