2018年2月、SpaceX社は、非常に型破りな貨物を宇宙に打ち上げて、新しいFalcon Heavyロケットをテストしました。億万長者であり、SpaceX社の創業者であるイーロン・マスクは、積載をロードスターで構成し、運転席に宇宙飛行士のスーツを着た「スターマン」を乗せました。運転席には『銀河ヒッチハイク・ガイド』のパロディ”DON’T PANIC”が表示されています。

あれから4年が経ちました。あのロードスターとスターマンは現在どうなっているのでしょうか?
現在のところ、ロードスターはまだ無事です。NASAにも他の隕石と同様、追跡されているそうです。
whereisroadster.comのウェブサイトによると、テスラは現在、地球から377,381,556km離れており、時速5,568kmで我々から離れていっているとそうです。

宇宙に飛び立ったロードスターはこれまでに32億km以上走行(?)し、保証走行距離を大幅に超えているそうです。
これまでのところ、太陽の周りを2.6周しており、史上最も走行距離の長い車となっています。電池がまだ使えているなら、スターマンはデヴィッド・ボウイの『スペイス・オディティ』を397,753回、『火星の生活』を535,956回、それぞれの耳で聴いていることになります。
スターマンとロードスターが火星に再び接近するのは2035年です。イーロン・マスクは火星移住の計画を進めており、将来、火星で再会できるかもしれません。
いずれにせよ、彷徨えるロードスターは、これから何百万年も旅をするかもしれないとのこと。2018年の研究で、トロント大学スカーボロー校の科学者たちは、今後100万年以内に地球や金星に衝突する確率は、それぞれわずか6%、2.5%であることを明らかにした。今後1500万年以内に地球と衝突するリスクは約22%。人類が消滅した後でも、ロードスターはまだ太陽の周りを回っているかもしれないというのはロマンがありますね。
参考文献