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火災発生! あなたはどう身を守る?

放火、災害など火災はいつでも起こりうる

2019年の京都アニメーション放火殺人事件、2021年12月の大阪・北新地の放火殺人事件など、放火火災による事件が続いています。放火に限らず、火災はときに多くの死者を伴います。ビル内や地下街等の火災に巻き込まれたら、どう身を守ればよいでしょうか? 

『令和2年版 消防白書』によれば、火災による死亡原因は「一酸化炭素中毒・窒息」と「火傷」が主要な原因となっていることがわかります。

実は火災で一番の死亡原因は煙に含まれる一酸化炭素中毒です。死亡原因が火傷でも一酸化炭素中毒で動けなくなってしまい、火傷で死亡すると、火傷が死亡原因になってしまうのです。2001年に東京歌舞伎町の雑居ビルで44人が死亡した火災がありましたが、死因の9割近くは一酸化炭素中毒によるものでした。

濡れたハンカチは役立つか?

避難訓練で、煙を吸い込まないよう「濡れたハンカチやタオルを鼻と口に当てて逃げる」ことを教わったことはあるのではないでしょうか。

実際にはハンカチやタオルを濡らす必要はなく、濡らすと通気性が悪くなり、行動に支障をきたす可能性があります。また、濡らそうとする行動がタイムロスの原因となりかねません。

火災で一酸化炭素中毒を防ぐ一番の方法はビニール袋を被ることです。ビニール袋に空気を入れて膨らませ、頭から被り、首元を締めます。視界を遮らない透明タイプが必要です。被るサイズでなければ、口元にあてて煙を吸わないようにします。袋の中の空気は歩いて約5分、走って3分ほどもちます。

ビニール袋の代わりに専用の防煙袋も販売されています。

タオルやハンカチを鼻や口に当てても、一酸化炭素などの有毒ガスを遮断することはできないそうです。しかし、刺激性物質(白煙)に対する除去効果はあるため、ビニール袋がなければ、折りたたんだタオルやハンカチを口元にあて、身を低くして避難しましょう。

2021年12月の大阪・北新地の放火殺人事件では出火から、7秒で煙がフロアに広がり、煙が人の口や鼻の高さに数秒ほどで下がってきて、身を低くする間もなかったそうです。ビニール袋の使い方も訓練しておく必要がありそうです。

まとめ

火災発生時は早く逃げ始めるのがポイントになります。屋内に入る際は脱出経路を想定したいところです。普段からの心構えが必要になりそうです。

※火が服についたら、口鼻を押さえ、寝転がって燃えている箇所を床に押し付けます。パニックにならずに冷静な対処が求められるそうです。

参考文献

https://www.bo-sai.co.jp/kemurihinan.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/939e078b26362100eabadca4ae8a7b5018887f46?page=2

KAMUYAI編集部
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